『ハーモニー 〈harmony/〉』
伊藤計劃(いとう けいかく)という作者の、SFだ。
なかなかに面白かった。
文章が、ところどころ、
〈fear〉
文章
〈/fear〉
と言う風に、タグで括られている。
その理由は、最後の最後に解き明かされるのだが・・・
結構面白かったので、他の作品もと思い、探した。
本人は、1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。WEBデザイナーとして働いていたが、2007年『虐殺器官』にて作家デビュー。小松左京賞に惜しくも落選・・・
と言うヒト。
33歳で作家デビューかぁ、頑張ったのね。
と思ってもう少し調べたら、なんと昨年3月に肺がんで亡くなっていた。
作家としての活動はわずか2年弱。
出した長編は、
『虐殺器官』
『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS』ゲームメタルギアソリッド4のノベライズ作品
『ハーモニー』
のみ。
『ハーモニー』の最後の頁には、作者からの言葉が、
感謝を捧げますーー私の困難なときにあって支えてくれた両親、叔父母に。
と。
彼は2002年、28歳のときから癌と闘っていたのだ。
彼のブログ、伊藤計劃:第弐位相、にはその闘病の様子も綴られている。
絶筆は2009年、1月7日。「病院で元旦」と題して年末年始のガンマナイフ治療等が「生存報告」として。
28歳から34歳までの6年間、きっと彼は全力で疾走したのだろう。
『ハーモニー』は作者の死後、7月に第40回星雲賞を、12月には第30回日本SF大賞を受賞した。
合掌