2012年09月10日

「新型うつ」にしない子育て@AERA

AERA 2012.07.09号の特集記事です。 
表紙はマンUの香川選手。 

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ただのやる気のないヤツ、と見分けが付きにくく、その隠れ蓑ともなっている新型うつ。 
従来の自責的なものでなく、他責的・他罰的なのが特徴です。
自分がうまくいかないことを、すぐ教師や上司、親のせいにします。家では元気で飲みにも出ますが、会社には行けません・・・。

記事中、小児心理外来の成田菜緒子医師は言います。 
「患者さん(精神疾患の子ども)の親のほとんどが過干渉。転ばぬ先の杖を用意する」 
「わが子の失敗する姿を見ていられない親は、子どもによかれと思って先回りして動く。その間違った親心が、子どもの認知・行動を鍛える機会を奪うのです」 (わが子によかれ症候群)

子どもの認知・行動を鍛える機会とはどういったものでしょうか? 

それこそが自分自身でものごとを決め、行動し、失敗して、叱られもして学ぶ、試行錯誤経験なのです。 
でも、「新型うつ」の子どもたちには、日常誰かに叱られたり、失敗したりといった小さな挫折を自分の力で乗りこえていない、試行錯誤未経験者が多いといいます。 


ところで、子どもの精神疾患は本当に増えているのでしょうか? 

増えています。厚労省の調査によれば、若年層(24歳以下)の精神科外来受診数は、1999年の2600人から2008年は4000人に54%増加しました。 
半分が20~24歳ですが、この間はほぼ横ばい(27%増)。 
激増しているのはそれ以下の小中校生なのです。9年間で10~14歳は3倍に、15~19歳は2.2倍になりました。

記事の最後に「子どもを新型うつにしないための子育て」リストがあります。
ちょっと意訳すると、 

1. 子どもの試行錯誤を待つ 
2. できていることへの肯定 
3. 結果だけでなくプロセスもほめる 
4. ダメなことはダメの一貫性を保つ 
5. 身近な人の悪口・陰口を子どもの前で言わない
6. 身近な人をよくほめる 
7. 叱るときはその行動のみを叱る 
8. 失敗したとき庇いすぎない 
9. コレで終わり、と脅しすぎない 
10. 「こうあらねばならない」でなく「こうありたいね」 
11. 「じゃなきゃダメ」でなく「こうできるといいね」 
12.子どもと 一緒に落ち込まない 

他に 
13. 生活リズムを整える 
14. 子どもの言葉に自分の言葉をかぶせない 
15. 話し出すのを待ってあげる 
16. 10歳までは感情をちゃんと出させよう 
とも。 

全面的に賛成です。
特に私が個人的に、周りの大人に気をつけてもらっているのは、5、です。 
悪口は悪口を生みます。陰口は陰口を生みます。 

長女(今、大学3年生)が中学生の頃、言いました。 
「私は派閥に入らない」 
「どこかの派閥に入ると、別の派閥の子の悪口ばかり言うことになる」 
「私たち(妹も)には悪口言う習慣がないから」 

ああ、伝わっていたんだな、と思ってちょっと嬉しかったできごとでした。