2013年03月28日

『経営戦略全史』4月中旬発刊へ! ここまでの振り返り

おそらくは私の執筆人生最大の作品が、もうすぐ刊行されようとしています。


経営戦略論の歴史を20世紀初頭から描いたもので、頁数はなんと420頁余り。ただ、細めのA5版、ソフトカバーなので、それほどの威圧感はありません。
3/27の丸一日、平河町のディスカヴァー・トゥエンティワンの会議室に籠もり、校正作業をしていました。発刊まで私に出来るのは、あとはお祈りくらいです(笑)

書題は『経営戦略全史』となりました。ビジネス初学者からMBAホルダー、経営戦略論マニアまで、幅広く楽しめる内容となっています。

原稿を仕上げたのは去年の11月末。
そこから4ヶ月にわたる編集・制作・プロモーションの大航海が始まりました。
だって原稿段階では18万文字、写真・図版350点、だったので・・・。

ほどなくこの航海の布陣が決まりました。もともと、社長の干場さんの直轄案件だったのですが、この世界に詳しい現場監督が必要です。『ハカる考動学』でもお世話になった、原さんが務められることになりました。

そしてなんとデザインはセプテンバーカウボーイの吉岡秀典さん。
星海社新書の装丁や、『僕は君たちに武器を配りたい』、
干場さんの「ロックな経営書を目指そう!」に呼応して参加いただけることに。

また、この本には9つの架空対談「巨人たちの午後」が配されているのですが、そこでのイラストをプラチナスタジオの長崎訓子さんが、書いてくださることになりました。
オリジナル絵本も描かれますが、『チーズはどこに消えた?』や『トッカン』のカバーでも大活躍!

吉岡秀典さんとの最初の打ち合わせは鮮烈でした。
「2色じゃなくて1色(白黒)の方が、シンプルに伝わりやすくなります」
「ハードカバーでもかわいくできます」
などなど。
見本となりそうな本をディスカヴァー社内からかき集めながらの、とっても楽しいミーティングでした。

リーダー:d21干場さん(社長)
編集:d21原さん
デザイン:吉岡秀典さん
イラスト:長崎訓子(くにこ)さん
図版:荒井雅美さん
プロモーション:d21山崎さん

そうそう、今回もさまざまなタイプのプロモーションを準備しています。

まずは発刊前に敢えてぶつけた4/9のアカデミーヒルズとのコラボセミナー
なぜ「敢えて」かというと、一般にこういうマニアックなものは、じわじわ読者によるクチコミで拡がるために、刊行前にはヒトを集めにくいからです。
でも読んでなくても、かつ3000円前払いでも敢えて来る「コアな層」に訴えるために、刊行前にやってみました。
・刊行前だが、内容の概要が著者から聞ける(当たり前)
・その場で見本刷りを買える(ハズ。ギリギリの進行中)
・サインももらえる(欲しければですよ、あくまで)

かなり不安でしたが、幸いなことにセミナー2週間前の3/26には定員80名が満席となりました。うれしかったので、お礼の特別特典を密かに制作中です。場所は六本木ヒルズではなく、平河町森ビルにあるディスカヴァー社内のセミナールームですのでお間違えなく。

さて、この他にも、コアな経営戦略ファン向けにグロービスでのクローズドセミナーを企画してもらいました。私の講座を受講した人たちが中心になって、今のところ名古屋校と東京校で行われる予定です。(4/28と4/26)

そして、東京ではKIT虎ノ門大学院での読者向けセミナーが、5/16(木)夜と5/25(土)午前に、行われます。『一瞬で大切なことを伝える技術』のときと同じように、KIT虎ノ門大学院に協賛いただいて、初版本にのみ「セミナー応募チケット」が入っています。
これがないと、申し込めないので是非初版本をお見逃しなく!

本文が400頁にも及ぶ本ですが、とても楽しく読めると思います。
もう何度も校正をしていますが、つい読み入ってしまうのが問題です(笑)
自分が書いたのに、フムフムと読んじゃうんですよねえ。

そのとき彼は「よきマネジャーは教室では育たない」と看破し、後年には「よき戦略は机上で定型的には生まれない」と結論(『戦略クラフティング』(1987))しました。ゆえにミンツバーグは、「戦略はパターン化できない」「状況次第で組み合わせ(コンフィギュレーション)よ」と叫んだのです。
そして経営戦略は、HBSのアンドルーズたちが信じていた「アート」(もしくは手工芸(クラフト))に戻りました。

なんて感じです。

経営戦略論は、行きつ戻りつ。さまざまな考えが出ては消えていきました。
でも変わらないものもあります。そして決定的に変わったものもあります。
130名を超える登場人物(主には50名程度)、90余の戦略コンセプトが絡み合う、経営戦略論の冒険活劇を是非お楽しみください。

おっとまだ、制作の途中でした。
巻末に索引を付けようとしているのですが、これがまた大変な作業で・・・(笑)
え?イマドキのMSワードなら一発で出来る?
ところがそんな簡単じゃないんです。「ベンチマーキング」には書籍名と、用語があります。「フォード」や「マッキンゼー」には人名と社名があります。「フリードマン」は2人います。
などなど。

編集の原さん、頑張りましょう~~~。