2011年9月20日

最大の強みを、あえて手放す

昔、こんな思考実験をしたことがある。

最大の強みを手放して、戦略を立てよう。
いろいろ.jpg

たとえば、アクセンチュアの最大の強みは「統合性」

他の会計系コンサルティング会社が各国でバラバラの運営しかできなかった時代に、Global One Firmを実現していた。
どの国で得たノウハウ(失敗も成功も)でも、瞬時に世界中でシェアされる。
ナレッジマネジメントシステムを使って、ヒトを派遣して、そして、メソドロジーに落として。

その強みを捨てる。
それは戦略に大きな自由度をもたらすことになる。

つまり組織をバラバラにしてもいいのだ。

思考実験だから、どうせなら極端にやろう。
考えたのはこんな戦略。

アクセンチュアの2番目の強みは人材。営業力もある強力なパートナーたちが世界に何千人もいる。
これを最大限に活かすために、一人1億円ずつ与えて、5年間放流する。
10人に1人、成功すればいい。
100人に1人、大成功すれば、いい。
5年後再合体したとき、いったいどんな新しいビジネスやノウハウが、組織には獲得されるのか!

もちろん、再合体できるかどうかは、問題だけどね。
名付けて「パートナー放流戦略」


明日は長岡市で授業と講演。
旭岡中学2年生向けの授業と、保護者、教職員向けの「地域連携フォーラム」での講演だ。

前者は「サバイバル」で決める力演習を90分かけてやる。
後者はどうしようか。

長岡市は「お手伝い運動」を市全体で推進されている。なので、依頼も「お手伝い至上主義でいこう!」についてである。
それはいい。

でも、いつもは必ず「発想力演習」か「決める力演習(サバイバル)」を前半にくっつける。
そして、後半、「生きる力」のお話しをする。
多くの保護者も、教員のみなさんも、あまり受けたことがないビジネススキル演習なので、非常に満足度は高い。
参加型のものなので、チームになった者同士が互いに知り合いになれることもGood。

この「ビジネススキル演習」は、元コンサルタントである私の、最大の強みと言ってよい。


でも今回は、演習をやらないことにする。
昨日の夜、そう決めた。

その強みを捨てて、「お手伝いと放牧型共育」の話だけで90分やってみる。
「お手伝い」に関心の高い長岡市だから、ということもある。
強みを捨てることで何が見えるか、見てみたい、というのもある。

弱みを強みに変える!ほど過激ではないけれど、強みに頼らないことで、自分の幅が広がる。
そのための「最大の強みを捨てる作戦」だ。


プレゼンテーションの準備は昨晩したけれど、どう運営すべきか、今晩もう一度、じっくり考えてみよう。

PAGE TOP